aikokimura’s diary

私は鍼師で視覚障害を持っております

たび「中国研修旅行③」1999

1999年、中国3回目の研修は、山西省中医学院でした。
平井先生も客員教授として、私たち15名に同行して下さいました。
今回は、網膜色素変性症に対する鍼治療を学ぶための研修でした。

20年以上経った今も、黄斑部変性症の患者様を毎週治療しています。
その方は、聖路加病院の眼科の先生から「こんなに長く視力が維持できているのは鍼治療のため」と言われて来院して下さっています。
20年近くになりますが、初診時から比較したらかなり視力も下がり、
読書は拡大8倍から4倍と大変そうです。行動視力はまだまだ大丈夫のようです。
少しでも、維持が続きますよう鍼治療を行っています。

その他、山西省中医学院では、すいな(中国式マッサージ)を学びました。
多くの片麻痺患者さんを見せていただきました。

ところが、帰りに大変な事が起こりました。
太源から上海羽田に帰って来る飛行機が欠航してしまいました。
太源の空港で8時間ほど待ちました。
私たち外国人はただ静かに待っていました。中国の方には、びっくりです。
まずテーブルを大きくノックするように叩き、次に空港のドアを壊し、
その後、静かになったと感じたところ、全員で航空会社に抗議に行ったそうです。
その静けさはとても不気味でした。
私の脳裏には、「天安門事件はこのようにして始まったのだろう」と感じられました。

私自身は、航空会社が用意したホテルで歯みがきをして以来、40℃を超える高熱と下痢を体験しました。
単なる雑菌に侵された訳ですが、16人中2人ですから、免疫力の弱った私たちが感染した事になります。
この中国の体験から、ベトナムマッサージセミナー11回ほどの旅で、
日本から水、トイレットペーパー、使い捨てタオルなどを用意して行き、
現地では、氷や水をぜったいに飲まず、火の入った食べ物だけを食べて過ごしました。
果物は問題ありませんでした。