aikokimura’s diary

私は鍼師で視覚障害を持っております

たび「カナダ①JTBツアー旅行」1986

1986・95年頃の2回、私はカナダ旅行をしました。
1980年代はカナダへの新婚旅行なども流行っていて、若い人達から聞く「カナダは良いわよ」という言葉に惹かれていました。

私は日頃、学校の文書など多くの書類を墨字に直してくれているボランティアのSさんと2人で、JTBの西カナダ一般観光ツアーに初めて参加を申し込み、30数名と添乗員1名で、トロント・コロンビア大氷原・バンフ・バンクーバーなどの、街と自然や湖水を巡る8日間の旅を味わいました。

 

トロント


カナダは広く、1つの国の中で時差は4時間もあり、ある日は24時間、移動して次の日は26時間と変わっていく忙しい日々でした。

トロントは大きな街でしたが観光は500メートルの高いタワーのみ。緑も東京と同じくらい少なく、つまらない1日でした。

トロントからナイアガラ近くのホテルへ移動して、夜の11時頃にナイアガラの滝へ行くと、小さな赤ちゃんを背負ったお母さんや、世界から大勢の家族連れが、ライトアップされた滝を見に来ていました。

照明によって何十メートルの高さの滝の色が、赤、青、紫に見えて、それは夢のようなひと時です。私も滝の音を録音したり、カメラをSさんにあっちこっちと指示してもらい写真も撮ったりと、とても忙しかったです。

あくる日には遊覧船「霧の乙女号」に、大きな雨合羽を着せられて乗りました。滝つぼに入り、皆できゃあきゃあ言いながら飛沫を浴びて進んでいくと、本当にナイアガラの雄大さを感じました。 

 

ナイアガラの滝と花時計

西へ移動してバンフ、コロンビア大氷原へ。

 

バンフの町とホテル
フェアモント・シャトー、レイク・ルイーズ、ペイト湖、モレーン

 

320平方キロメートルのコロンビア大氷原は烏の足の様な形をしていて、手の甲の部分が氷原、三本出た指にあたる部分が氷河で、それぞれに名前が付けられています。私達が足を降ろしたのは一番小さい指で、幅1キロメートル、長さ6.5キロメートルのアサバスカ氷河です。

氷河は土砂崩れが起こって出来ていくもので、表層の分厚い氷が動き、それによって氷の下の土砂が真っ直ぐ垂直に進んで行く方、横に並行にはみ出て行く方、逆に押し付けられて上にはみ出る方の三つがあるそうです。

初めは黒い色をしているのに、歴史が経つと白、青と表現されるようになるそうです。JTBの方の話は見えない私にもよく解る説明でした。

 

私がアサバスカ氷河に足を降した時は、全身に感じるほど本当にサニーでした。

8月でも気温10℃ほどで、白い杖を頼りに足を進めました。ボランティアのSさんは滑りながら歩いていましたが、ジョギング靴を履いていた私はぜんぜん滑らずに歩けました。それに白杖がカバーしてくれましたから。

氷河の所々に溝があって水が流れています。100メートルほど歩いてかなり強い流れを見つけました。その流れに手を入れてみますと冷たくさらさらした水で、さらに手を伸ばしてみると、小石や小豆大の氷の粒がたくさん触れてきました。

皆、この氷や水を口に含んで立ち尽くしました。ここで、自然の歴史を感じ、人間の小ささを思い、ここまで来られた事に感謝して大氷原を後にしました。

 

 

アサバスカ氷河

 

バンクーバー
ビクトリア